最新情報や糀あれこれ

2025/10/18 20:43



10月も半ばを過ぎ、福島の山々も少しずつ色づき始め、朝晩の空気がひんやりと感じられるようになってきました。 季節の移ろいとともに、名郷糀屋では甘酒用の生糀づくりが本格的に始まっています。

今日は、蒸したお米に糀菌をふりかけ、温度と湿度を丁寧に調整しながら、糀を育てる作業を行っています。 糀づくりは、見た目以上に繊細な仕事。 気温や天候によって微妙に変わる発酵の進み具合を見極めながら、手をかけ、目を配り、糀の声に耳を澄ませるように仕込んでいきます。

夏の間は、室(むろ)の中の自然な気温と湿度で糀が育ってくれましたが、今日は朝晩の冷え込みに備えて、室に暖房を入れました。 また、空気が乾燥しすぎないように、布を湿らせて室内の湿度を保つ工夫もしています。 こうした細やかな調整が、糀の発酵を安定させ、甘酒の味わいにもつながっていきます。

この糀は、後日甘酒となって皆さまのもとへお届けする予定です。 糀の自然な甘みとやさしい香りが、寒い季節の体と心をそっと温めてくれる、そんな一杯になればと願いながら、今日も手を動かしています。

また仕上がりの様子や、甘酒として完成した際には改めてご紹介いたします。 どうぞお楽しみに。